いつもより少し早い時間
-といっても、所謂帰宅ラッシュの時間であるが-
全く、因果な業界だ、と独りごちて
彼はいつもの帰り道を歩いていた。

時計を見ると、予定の時間を過ぎている。
待ち合わせの時間には間に合いそうにも無い。

-まずいな

こんなときは冷静にならねばならない。
周りを見渡し、落ち着きを取り戻さねば
足元を掬われかねない。

懐から出した煙草に火をつける。

息を吸い込むと紫煙が満ち
胸から苛立ちと共に空へと立ち上っていった。

そうだ。アフガンで学んだじゃないか。
実践で必要なのは戦闘技術じゃない。
周りを見渡す冷静さだ。

まだ火をつけたばかりだが
既に煙草はその役目を果してくれた。
吸いさしを投げ捨て
ゆっくりと周りを見渡すと。

…あった。やはりな。
単純なブービートラップとはいえ
冷静さを失ったままなら確実に命を落としていた。






あの日の上官に感謝の念を捧げつつ、K君は戦場へと急いだ。


※K君は外国人傭兵部隊に所属していたことはありません。
※タバコのポイ捨てはいけません。
※ちょっと早く帰れたので調子に乗っていた。
  今は反省している。


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